票を投ずる権利
過去最低だった1995年の参院選(44・52%)に次ぐ
低い投票率となった。
正直、政治がめちゃくちゃつまらないので、
選挙に興味を持てない理由はよくわかる。
たかだか1票、自分が選挙に行く行かないで、
何かが変わるとは思えない。
そう思う気持ちもわからないでもない。
それでも、今回のN国と言ったような、
一見際物でしかなく、まともな人が投票するはずないと思われた政党でさえ
確かな戦略と票固めで今回政権要件を満たすまでとなった。
この1点のみを現実化する事だけが目的で、
それを実現化する為には何振りかまわぬ奇策を重ね、
今や、改憲に対するキャスティングボートまで取る勢いである。
今回、れいわ新鮮組やN国に投票した人は
自分が投じた一票が、確実に世論に影響を与えた事を実感していると思う。
何も変わらない、と思っていた政治が、
少しづつではあるが、でも確実に
有権者の声を反映する方向性に動き出している。
私たちが当たり前に有していると思っているこの1票は、
過去、市民が求め、多くの戦いによって勝ち得てきた
貴重で大切な1票である。
アメリカでは黒人に選挙権が妨害なく与えられるようになったのは、
1960年代以降であるし、
日本でも、戦前までは、女性には参政権がなかったのである。
その事に思いを馳せれば、
簡単にその権利を放棄しようとは思えないのではないだろうか。
れいわ新鮮組やN国の躍進によって
自分の1票には、世の中の景色を変える力があるのだという事を
思い出す人が増えてくれればと、強く願う。